2014年6月27日金曜日

遺伝子組換え食品と命を繋ぐ種

お久しぶりです。最近は、季節外れの風邪にかかる方も多いようですが、いかがお過ごしでしょうか。

私は先日、某仕出し屋さんの添加物弁当にあたって、ひどい食あたりにより、二日間の体調不良に苦しみました。改めて自炊する事の大切さを思い知らされました。

さて今回は、先日お隣の岡山県で開かれたイベントの特集を組もうと思いながら、滞っていました。

自分なりの見解も交えつつ、いつもよりもさらに大長編でお送りして参ります!

日時は、6月21日(土)17時〜
場所は、岡山市はアンソロジーという素敵な会場で催された講演会

「遺伝子組換え食品と命を繋ぐ種」

講師は、岡本よりたか先生

岡本先生は、長年山梨県の高地で、トマトなどを主力作物とした自然栽培における先駆者のお一方で、今では、現代農業と食における自然破壊の根源を予防、対処するような公演を行い、一年間の大半を全国津々浦々に渡り公演をして回っている光の戦士の様なお方です。

主催は、安全な食に気づき、実際に行動を起こし伝える、言わば食の伝道師的存在、兼高夫妻によるもので、love&peaceの精神で、夫妻とは初めてお会いしましたが、とても和やかな雰囲気に包まれていて、昔から知っている友達のようでした。

今回は、そんな高い志を持った、独立意識をお持ちの食のレジスタンスともソールメイトとも言える方達がたくさん集った食の一大イベントを特集して参ります。

老若男女問わず、食に関心を持つ人々が集まり、始まる会場。とてもアットホームな雰囲気。

講師の岡本先生の登壇。

と言っても落ち着きすぎて全く敷居を感じない空間。ストレッチをしている人もいました(笑)

先生「こんな、素敵なところで、暗くて厳しい現実の話しをするのもねぇ…」

と笑いながら冗談交じりに、まったりスタート。

…しかし、内容はかなり濃い〜かったです(笑)

第一章は微生物について。
生態系の大元からの見直しです。

植物は、地球上で、唯一自ら有機物を作り出す事の出来る、かけがえのない存在。
そんな彼等には、健康な土壌、そして微生物が、必要不可欠。

現代農業が、環境に及ぼす影響は、計り知れない。

まず、餌に抗生剤、薬剤を混ぜさせられた、家畜の糞が堆肥として土壌に入れられる事が多いですが。
動物にとっては、薬や、予防程度にしかならない残留薬剤も、微生物にとっては殺戮兵器!

生態系の原点、大黒柱である、彼等微生物を殺すと、バランスが崩れていくのは明白である。
しかも、窒素分を多く含むこれらの物質からは、硝酸態窒素という発ガン性物質も発生します。EUでは、2500ppmという基準を越えると危険視されていますが、日本では、まだ、規制もなく、危険な作物が野放し状態です。
有機物の処理に畑を使う事も、安全では、なくなってきました。

そして、「科学肥料」代表的な原材料は、カリ鉱石、リン鉱石、それに石油です。この50%は空気中に気化してしまい、これらが、オゾン層までもを破壊していると懸念されています。
残った数十%は地下に流れ、地下水をも汚染する。

さらに、世界中の農地の約一割が、既にGMO(genetically modified organism)遺伝子組換え作物の圃場であり、これらの作物に散布される薬剤は強烈で、しかも、大規模なので、飛行機で散布される事も珍しくなく、さらに、大気を汚している現状です。

これらの製品を開発する、バイオテクノロジー企業は、元々は、軍需産業なので、マスコミはもちろん、政府よりも財力も権力も兼ね備えていると言われています。

情報規制、報道操作なんて当たり前の世の中。彼等の不利になる情報が表に出てくる事はありません。あってもすぐに揉み消される。

まさにTHE悪循環である。

タネの種類も今では、様々。
固定種、在来種、交配種(F1種子)…
人々がお金を出して種を買う様になってから、農家がそれまで当たり前に行ってきた種採りという文化は、今では少数派になってしまった。

楽だから、面倒だから、と買っているばかりでは、そのうち、種には、ロックまでかけられ、いつか完全に企業に支配されてしまいます。

毎年同じ場所で種を採り続けると、代々その土地にあった種になり、順応していくそうです。

更に、一つ勉強になったのは、作物は、種を残すまでは、その使命の為に、自然界にある限り、腐る事も無く、綺麗に乾燥するそうです。

種採りをする事で、自然から色んな事を学び、喜びもあると思います。

生産者の皆さん是非、「種採り」を、はじめてみませんか?
気づきを得た消費者の皆様も、そんな食べ物を選ぶ権利が我々にはありますね。

F1交配種についての説明。
数種類の品種を掛け合わせて、作り出された種なので、次に種採り、播種した時は、掛け合わせる前の段階のいずれかの品種の種が出て来る。
一代しか、きちんと育つ保証が無い種子。
なんだか今の世の中の考え方の象徴のようにも思えますね。
体は食べた物だけで出来ています。
そんな食べ物を食べ続いていたらどうなるか…。
直ちに影響が起きないとは言っても、不安ですね。
店頭に並ぶ作物は、残念ながら大半が、この手の種子で作られています。
今代の見た目が良ければそれでいいのか、現代における、少子化問題や、貧富の差…あらゆる問題を考えざるを得ませんでした。

岡本先生の圃場の説明。
農を始めた自分にとっては、これこそが、最も興味のあるカテゴリーの一つ。
先生のポリシーには、全て理由があり、どれも、自然と共生していく為に、理に適ったやり方でされていて、質疑応答の時間には、バシバシ質問させていただき、少々イタい生徒になってしまいました(笑)が、少しは印象付けられましたでしょうか。

いつか必ず、我が町にも講演でお呼びしたいと思いました。

そして、後半に差し掛かり、いよいよ始まりました。
遺伝子組換えについて。

多くの方が、遺伝子組換えがなぜ、危険視されているかもわからない程に、情報は、遮断されているのですが、まずは、国内に輸入されている、遺伝子組換え作物(以下GMO)の量のデータ。
これには、驚かされました。

国内で、最も自給率のある作物、お米。その生産量が800万tという事を基準に、お考え下さい。

トウモロコシ1400万t/1600万t

大豆280万t/300万t

菜種(ナタネ)200万t/240万t

ほぼほぼ、GMOと言っていい程の量です。

国内でも一応、基本的には、食用には、してはいけない事が、決まっています。
なのに、これらの作物は、何処に消えているのか…。

それは、家畜用の飼料だったり、食品添加物に化けて、間接的ではあるけれど、今日も確実に、我々の身体に取り込まれているのです。

画像は、光学ズームで撮影しているので、少々見えにくいかもしれませんが(いまさら)これが、分かり易い図解です。

この画像も…拡大してご覧下さい。
グリーンピースというアメリカに本部がある団体が、明らかにした遺伝子組換え作物が入っている食品の一部。
皆さん、食べた事のある物はありますか?

GMOは、大規模農家の効率性を上げる事に焦点を置き、開発、拡散されています。それには、大きく分けて二つの目的があります。

ひとつは、除草剤を畑全体に散布しても、作物だけが、枯れないようにしてあるということ。
これは、言わずと知れた市販の除草剤(ちなみにこの除草剤のルーツは、ベトナム戦争の枯葉剤、オレンジ剤という化学兵器で、今でもベトナムでは、奇形児やガンで多くの人が犠牲になっています)の成分を遺伝子に組み込み抗体を持たせた、不自然な植物。除草剤とセットで売る商法。

もう一つは、虫が食わない成分を放つ不自然な植物。

長い年月をかけて自然界に順応して出来上がった完璧な遺伝子を、人が営利目的なんかで、勝手に組換えてはいけないと思いますが、それは、現実に起こってしまっています。

緑の地域が、GMO生産国。
日本は、入っていないからと言って少しも安心はできない。
なぜなら、日本は、世界最大のGMO消費大国なんです!
我々が、止めていかなくては、確実に世界が蝕まれるのです。
それは、消費者が気づき、そういったものを買わないようにするのが、一番です。
需要が無くなれば、供給もいつか止まります。
TPPが施行されれば、今ですら、あらゆるカラクリで無いに等しい表示義務が取り払われる。それがTPPにおける最も懸念すべき問題点でもあります。

輸入されるGMOのランキング。
注意が必要です。

バイオテクノロジー企業とアメリカ政府を行き来して、法律までも動かす徹底ぶり。
恐れ入る。

遺伝子組換えのプロセス。
この辺の事は、完璧には理解は出来なかったので、興味をお持ちの方は、是非お調べ下さい。

実際に、被害が起きてからじゃもう遅いですが。既にとんでもない事になっているようです。

なぜ、いつもネズミが先立って犠牲になるのかは、さて置き、かわいそうに…。
直接食べれば、こんな事になってしまいます。

バイオテクノロジー企業が、GMOの安全性を訴える実験を終わらせるタイミングが、赤いグラフ。
その後に、バタバタとマウスが死にだす。
茶番もいいところ。

ほとんどのマウスが、平均寿命を全う出来なかった。
更に、腎臓障害や、肝臓うっ血など、現代人のデータもだんだん、これに近づいているそうです。
これは、何を意味しているのか。

先述していた、GMO表示義務のカラクリの仕組み。()内に注目です。

例え「遺伝子組換えでない」とあっても、5%は、入っていて良いとされている。逆に言えば、5%は、入っていると言ってもいい。

例えば大豆100粒中に5粒。結構な量だ。

それは、遺伝子組換えこそ、素晴らしい技術なんだと、政府までもが刷り込まれている為であり、もう行き着くとこまでいっている。

以上がGMO表示のカラクリ。
これが、あるだけでもまだましですが、TPP環太平洋パートナーシップ協定が施行されれば、これすらも取り払われる事になってしまうでしょう…。

更に、バイオテクノロジー企業の掟破りの行動がこちら。
それは、遺伝子操作した独自の種子に特許を設ける仕組み。つまりは、生物特許の施行だ。
これまでの、歴史上ずっと、これに所有権を置く事は、許されなかった。
植物の特徴として、種を残す為に、花粉を飛ばし、種を飛ばし、それは、自然界に広がっていきます。
なのに、そんなものにまで、特許を付けて、その作物が、無許可で育っている圃場に押しかけ、裁判を起こし、多額の賠償金をむしり取ります。
こんなやり方があるでしょうか?

こんなやり方…悪徳過ぎるでしょう…
信じたくないけど、これが真実です。

これは、悪魔のビジネスモデル。
糖尿病にならない遺伝子を一人に挿入。
次の代にそれが継承されれば、そこからも、その次の代からも、全体の収入の3%を企業が収める取り決め。
ロングスパンな恐ろしいリアルネズミ講。
何を考えているのか…。

彼等の目的は、スバリ人口削減といったところ。
インドでは、彼等のやり方に堪り兼ねて自殺に追い込まれる人間の数が27万人を越えている。
これでは、奴らの思う壺です。

バイオテクノロジー企業と裁判で闘う人々の実例。
カナダのパシーさんは、一農家だが、無許可で、生物特許のついた作物を育てたとして、多額の賠償金を請求される。明らかなスラップ裁判だ。
しかし、パシー氏は、勇敢にも、巨大勢力に立ち向かい、
「勝手に飛んで来た種だ。訴えるなら全てお前達で持ち帰ってくれ」
と逆訴訟。今のところ打ち消しあっているようです。

更に遺伝子操作は、植物だけに留まらず、鮭なんかにも使われだしたそうです。全て雌であり、不妊と宣言しているが、自然界に逃げ出せば、子孫を残す事が、自然の流れ、こんなモンスターが野生化してしまえば、魚だって安心して食べられない。

そんなショッキングな講演会も一時幕を閉じ、一同、色々な思いにふけた事でしょう。

懇親会の食事は、普段、料理教室もされている、小山先生の手作り自然食。
岡本先生や、各地のナチュラリストの皆さんと交流できて大変貴重であり、癒しの時間でした。
素晴らしいイベントを企画していただいた兼高夫妻と岡本先生、スタッフの皆様に今一度、感謝したします。

公演後の記念撮影。
皆さんいい顔してますね♫

とても長いブログになりましたが、最後まで、読んでいただいた方、食の自然の安全は、私共一人一人にかかっています。

あなたの周りの世界が、全ての世界と繋がっていますので、まずは、少しづつでも、今、生きている事に感謝して、一つでもご自分で気づいた事があれば、実践していきましょう。

本日という最高の一日は、既に始まっています。

皆さん、最高の一日を!!

Peace!

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