2020年5月12日火曜日

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こんにちは、今回は、前回のブログでも先述しました通り、マレーシアの有機堆肥"Flemington's"(以下カタカナでフレミントンと表記させていただきます)パームヤシ(アブラヤシ)を原料にした肥料のモニターとしてのレポートをあげさせていただきます。
フレミントンが届いてすぐ、今回モニターになるメンバー3人で分けました。
当農園には、25キロの袋が9袋きて、一袋は、庭師の先輩のところで庭木用に使っていただく事 になり、合計8袋(200キロ)のサンプルを使ってみる事になりました。

こちらが、最初の実験圃場になる畑です。
民家も近く通勤時間帯は、交通量の多い道路に面していて、あまりロケーションのいい土地とは言えませんが、10年以上は、化学肥料や農薬を入れずに管理している圃場です。
前回は、里芋を作っていて、上がビニールマルチを剥がした状態です。

普段通りのやり方で、一方にフレミントンを使って比較する方法でとの説明だったので、普段も状況に応じてやり方が決まっている訳ではないのですが、まず均等に豚糞バーク堆肥を施しました。
豚糞バーク堆肥は、畜産業者の知人から、好意で持ってきていただいているので無償で使わせていただいています。

↑こちらが、豚糞バークで、貰ってからもなるべく畑で追熟させているので臭いはほとんどありません。
ここの圃場は、目の細かいまさ土がベースで、ほぼ砂地です。
砂地の特徴として、保肥力、排水性、通気性共に極めて貧弱という事もあり、このような堆肥等で対応しています。

こちらが、フレミントンを開封した時の写真です。
袋から出すと、ふわっと少し膨らむくらい質量が軽く、手触りは、ピートモスと腐葉土を混ぜ合わせたような質感でした。
これは、砂地質の土とは、なかなか相性が良いかもしれません、少し期待が持てそうです。

全体に豚糞バークを鋤き込んで、畝を分けた後に、左側の畝だけに、フレミントンを施肥しました。
左畝、約1mX12mの面積に、一袋25キロを元肥として追加した事になります。

最初の作物は、ジャガイモです。
フレミントン自体を酸度計で計ると、たまたまなのかph3~4と、かなり酸性ぎみだったので、少し恐れながらも、ジャガイモなら比較的酸性でも頑張ってくれていたのを思い出して選びました。あまりきついと根が痛み病気にかかってしまいます。
なるべく左右の条件が近づくように、手前から大きい順に並べていきました。

芽だしした種芋の芽を、調子のいい一本に残して、残りは、こいで落とします。

手鍬で一つづつ植えでいくのですが、作付けの前日に雨が降り、土が水を含み重たくなっていましたが、フレミントンの方の畝は、既に水はけが明らかによくなっていると実感できました。

品種は、手前から
・インカのめざめ
・アンデスレッド
・デストロイア

発芽が始まった様子、この時は、毎回わくわくして嬉しいものです。
一カ所からたくさん出ているところは多少芽かきが必要になってくるかもしれません。
今は、芽もほぼ揃い、これからの生育がとても楽しみです。
続きは、次回の更新でお届けします。

本日も最高でーす!

2020年4月27日月曜日

パームヤシの堆肥レポートの前書き

お久しぶりです。またしばらくブログを怠っていましたが、いつの間にか世の中は、新型コロナウィルスが流行して社会的にも大変な影響が出てきましたね。
あるお話によると、ウィルスは、生き物のDNAをアップデートさせる作用があるとかないとか、、
人類に与えられた大きな試練だと思って、生き残る為に立ち向かい、乗り越えて遺伝子単位でレベルアップしていきましょう。

さて、本日は、少し珍しい堆肥に関するレポートの前書きです。
今回は、文章ばかりですいません。
いつも、野菜の販売でもお世話になっている親しい方からの紹介で、パームヤシの肥料のモニターに挑戦させていただく事になりました。
原産国は、マレーシア

マレーシアといえば、、
私は10代の後半から20代にかけて、色んな職種を転々と、小銭を稼いでは、リュックサック一つで放浪する、いわゆるバックパッカースタイルの貧乏旅行者だったのですが、アジアの中でも特に思い出に残っている国の一つがマレーシアです。

当時、沢木耕太郎の深夜特急を読んでいた影響もあって、シンガポールから、寝台列車で着いた先はマレーシアの首都クアラルンプール、そこで出会った安宿の客引きをしていたジョージという関西弁を喋るちょっとあやしいマレーシア人と、とても気が合い、毎晩のように宿の屋上で安いウィスキーを飲みながら日替わりの旅行者のゲストを交えて色んな話しをしては、バカ笑いをして打ち解けました。

僕がタイに行って一文無しになってマレーシアに帰った時もジョージは、仲間達と本気で仕事を探してくれたり、日本大使館に案内してくれたり、本当に色々とお世話になった親友の一人です。

みんな心が豊かで、まっすぐ生きている姿に惹かれて、一時は本気でマレーシアに移住したいと思った程、大好きな国になりました。
私見ですが、どこかバブル時代の日本の懐かしさと、まちなかにサソリがいたり、自然の生命力みなぎるワイルドな未知の新しさが交差するところ、というイメージでした。

そんな国が、推進している農業とパームヤシの堆肥。
インドネシアなどの東南アジアでは、よく見かける風景ですが、見渡す限りのヤシの植林地帯。
油をとったり、バイオマス燃料になったり、色々な資材になるようですが、畑だけに言える事ではありませんが、街や工場も、出来る前に元々あった広大な山林は、全て伐採され生態系をリセットして開拓されているという現実は、もちろんあります。

しかし、資本経済の世界のシステムの中で、人が生きて行く為には、それも一つの道であって、実際に沢山の人達の生活が支えられている事も理解できます。
周り回って我々もその恩恵にきっとどこかで授かっていると思いますし、今更反対するつもりもありませんが、これ以上、我々の選択により、多様な生態系や、自然を開発していくと、地球はどこまで持ちこたえるのかと少し心配にもなるので、悩むところでもあります。

既にある物を拡大させずに有効利用させていただけるのなら、オーガニックな土壌改良にもありがたく使わせていただきたいところです。
マレーシアの大地に感謝して、心を込めてレポートさせていただこうと思い、こんな気持ちを前書きにかえさせていただきます。